井上らんたい漆器


久留米籃胎漆器(くるめらんたいしっき)とは、竹の名産地である福岡県の筑後地方の特産品で、研ぎ出しによる模様や艶を出したデザインが特徴の竹を編みあげた漆器です。
久留米に永く住んでいるご家庭なら「どこの家にでも1つはある」というほど、地元に根付いている工芸品である一方、現在、全行程を国内で生産している籃胎漆器は希少になっています。

明治時代に創業した「井上らんたい漆器」では現在も地元の真竹を使い、この道30年〜60年の職人たちが昔と変らず久留米市で作っています。
百年の歴史を物語る風格を持ちながら、暮らしの中で活きる素朴さを持っています。
職人たちの熟練した技による堅固なつくりは、「日用品として使われてこそ活かされる」と社長の井上さんは考えています。

井上らんたい漆器

地元・久留米市にある耳納連山の真竹を使い、竹ひごから作ります。
漆を何層も塗り重ねる前提で、竹の内側を使った薄い竹ひごを、あえて絶妙な隙間を空けて編みあげます。

籃胎漆器
錆(さび)をブラシですり込むようにし、下地を仕上げます。
馬の尾毛を使い自前で作ったブラシを使っています。

籃胎漆器,らんたい,
漆、または油性漆塗料を8回ほど塗り重ねていきます。


藍胎漆器,らんたい

塗りは、油性漆・ポリウレタン・天然漆等を使用しております。
何度も塗り重ねることで強度が増し、酸やアルカリにも強い漆器が生まれます。
また、重ねた色を研ぎ出した独特な模様が藍胎漆器の特徴です。

最近では、健康面への配慮で食品衛生上に適しているウレタン塗装が一般的となり、色んな色の籃胎漆器が出来るようになりました。
緑や青系の綺麗な発色は、本来『漆塗り』では出ない色味で、藍胎漆器の新しい挑戦の中で誕生しました。
特に『銹 sabi』と呼ばれる塗りは井上さんが編み出した独自の技法です。

使えば使うほど美しい渋みがでる漆器なので、時間が経つごとに様々な表情を楽しむことができるのです。
また、きちんと乾燥させて加工した竹は、湿気や乾燥による膨張が木よりも少ないと言われており、軽くて丈夫なので長持ちします。

井上らんたい漆器

井上らんたい漆器

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